機友会ニュースをご覧の皆様、はじめまして。フリュー株式会社プリントシール機事業部ハードウエア開発部の山本遼平と申します。2015年に理工学研究科の馬研究室を卒業後、フリューに入社し今年で社会人7年目になります。研究室の先輩であり今も交友のある加古川先生から依頼を受け、僭越ながら執筆させていただきます。執筆にあたり、加古川先生と行っている「子どもの頃の遊びをやり直そう会」のことを話そうか弊社のご紹介をしようか迷いましたが、やはり会社からお給料をいただいている身としては、ここは弊社のご紹介をさせていただきたいと思います。
フリュー株式会社という会社、皆様御存知でしょうか?一部の方には非常に知名度が高いのですが、知らない人は全く知らないという会社なのではないでしょうか?かくいう私も入社前はフリューという社名は知らず、就職活動をしていく中で見つけた企業でした。弊社の主力商品はプリントシール機、男子だけでは少々入りづらい神殿のような領域です。
1997年に発売した似顔絵シール機「似テランジェロ」で創業、翌年には写真をシールに印刷するプリントシール機の事業に参入し、2021年3月までに約229種を発売しております。入社するまでこのような製品で遊んだ経験のない私が説明するのもおこがましいのですが、プリ機のウリはもちろん「写りの良さ」です。可愛くなりたい全ての女の子のために、フラッシュを焚き、目を大きくし、顎を削り、肌を白くした結果、全くの別人になる、というのは昔の話です。画像処理技術や光学技術が進化し、あくまで自分のまま「ナチュラルに盛れる」という理想を目指し続けた結果、四半世紀の苦労の末、弊社はプリ機業界を牽引する企業へと成長しました。
すでに女子高生の文化として定着しているプリ機ですが、社会の変化に合わせて日々進化しています。近年、SNSの発展によりお客さま自身が情報を発信する機会も増えました。そんな社会の変化に応えるべく、SNSでの投稿や拡散を狙ったコンテンツも創作しています。また、プリントシール機そのものの価値も、可愛く写ることだけでなくプリントシール機で遊ぶ時間にこそ価値があると見直され、「大切な人とのワクワクする瞬間を提供する商品」へと変化しています。今やプリントシール機は、フリューが提供する良質なエンタテインメントを発信するためのツールの一つへと変化しているのです。
そんな華々しいエンタテインメントを支えるプリントシール機ですが、取り巻く環境とは裏腹に中身の技術は非常に無骨で、先進的かつ原始的です。本体の外殻を支えるのは板金・木材などで、ちょっとやそっとの衝撃で破壊されるものではありません。こういった構造は初期のプリ機から脈々と継承されており、様々な試行錯誤を経て洗練された外観・機能・価格を保有しています。一方で内部には最新鋭のデバイスを搭載し、高画質化・処理高速化・通信高速化へ対応しています。発売する製品に対しては社内基準に基づいて徹底的に評価を行い、万が一不具合が発生した場合には、愛知県一宮市の物流拠点から迅速なフォローが行われます。
このような、一見エンタテインメント企業には似つかわしくないような泥臭い仕事の原点は、弊社がかつてオムロン株式会社の一事業部だったころに遡ります。弊社の起源は、オムロン社内のエンタテイメント分野の新規事業「コロンブスプロジェクト」でした。その後、オムロン株式会社の100%出資子会社「オムロンエンタテインメント株式会社」となり、2007年にマネジメントバイアウトで完全に独立してフリュー株式会社になりました。「人々のこころを豊かで幸せにする良質なエンタテインメントを創出する!」という企業理念を実現するために独立という方向に舵を切ったわけですが、大手メーカーのものづくりノウハウ・品質保証・福利厚生の多くを引き継ぐことに成功しました。さらに2019年には東証1部へ上場し、今日まで着実に成長してきました。こうして、大企業のDNAを受け継いだエンタテインメント製品として、プリントシール機は今日も女の子たちにかけがえのない時間をお届けしています。
ここまで、長々とお付き合いいただき大変ありがとうございました。実はフリュー株式会社はプリ機だけではなく、他にもいろいろな事業を展開しております。この記事をご覧になり、少しでも弊社にご興味を持たれた方がおられましたら、ぜひ弊社商品で遊んでください。そして、エンタテインメントを創る側に回りたいと考える方がおられましたら、ぜひ弊社を次の舞台にお選びください。
そして、子どもの頃の遊びをやり直したい方がおられましたら加古川先生までお問い合わせください。