機友会ニュースデジタル版第126回①「2021年度機友会賞受賞者の方から受賞の感想いただきました」辻 淳喜さん

*機友会賞とは、立命館大学理工学部機械工学科とロボティクス学科において優秀な成績を修められ、機友会賞に値するものと認められた学生に贈られる賞です。受賞者(各学科1名)には、賞状と副賞が贈られます。

この度は機友会賞を授与していただき,誠にありがとうございます.このような賞を頂くことができ大変光栄に思います.これも大学生活で共に学んできた友人,ご指導をしてくださった先生方,自分を支えてくれた家族など多くの方のおかげです.この場をお借りして感謝申し上げます.また,受賞にあたって文書掲載の機会をいただきました.そこで,これまでの研究に対する取り組みについて紹介させていただきます.  

私は,村田順二准教授の先端精密加工学研究室に所属しております.学部時には,卒業研究としてチタン系材料の研磨についての研究をしていました.チタン系材料は幅広い分野で使用されており,粗い表面では機械的劣化が発生するため平滑な表面が必要とされています.しかし,チタン特有の性質から研磨が難しいとされていました.そこで,当研究室で開発された従来の化学機械研磨(CMP)に電解を援用させた「電気化学機械研磨(ECMP)」のチタン系材料への適用を行いました.研究室に配属された当初は,研究について分からないことが多くありました.しかし,研究室の先輩方や村田先生の指導を受ける中で研究について理解が深まっていき,研究を楽しいと思うようになりました.研究では失敗することも多く,ときには嫌になることもありました.そのようなときには,諦めずになぜ失敗したのかを自分なりに考え,また研究室の先輩方や村田先生と議論をすることで乗り越えることができました.その結果,チタン系材料に「電気化学機械研磨(ECMP)」を適用し,高効率な表面平滑化を可能にすることができました.そして,その成果として,学部4年時の夏には学会発表,卒業論文では英語論文の執筆を行うことができました.私は研究室に配属されてからの1年間で学会発表や論文の執筆など貴重な経験を多くすることができ,大きく成長をすることができました.私がこのように成長でき,研究で成果をあげることができたのは研究室の先輩方や村田先生からの多くの助言や励ましがあったからだと実感しております.  

現在,私は大学院で銅のパターニングについての研究に取り組んでいます.新しい研究テーマになり,まだまだ分からない点が多いですが,研究室のメンバーと議論を繰り返し行うことで理解を深めていきたいと思っています.そして,学会発表や論文の執筆に向けて,日々研究に励みたいと思います.  

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