機友会の皆様、2025年4月より赴任しました日高 勇気です。機械工学科の准教授となります。歴史ある立命館大学で教鞭をとれること、大変うれしく思います。
私は、広島県広島市で生まれ、大学・大学院で北海道大学、その後三菱電機に就職しました。2021年4月に、新潟県長岡市にある長岡技術科学大学で大学教員となり、この度立命館大学に赴任しました。日本全国点々として、北海道・新潟と10年間を豪雪地帯で過ごしており、改めて関西は雪が少ないなと感じております。大学時代を思い起こすと、部活動やアルバイトなど、プライベートを充実させることに必死だった記憶があります。部活動では、ラクロスと呼ばれる、いわゆるカレッジスポーツに取組んでおりました。日々フラフラしていたので部活動について熱く語るほどのエピソードは持ってません笑。ただ、研究とプライベートを両立させることの重要さ・難しさは理解しているつもりで、プライベートが充実している人ほど、少ない時間で集中的に研究活動を充実させていたような記憶があります。私も、ほぼ毎日数時間をアルバイトに費やしていましたが、研究も一生懸命取組んだ自信があります。大学での活動では得られない経験がアルバイトでは得られ、学生の皆さんには広いコミュニティで見識を広げて欲しいなと思っております。なるべく、多くの人と話し、それぞれ異なる価値観を持っていることを理解し、互いに理解し合えるようなコミュニケーションを身に着ければ、社会に飛び出しても充分に活躍していけるでしょう。
さて、私は機械工学科で研究室の主指導教員となっており、研究室名は「先進モータシステム研究室」という名前です。モータというのは、例えば電気自動車・家電・工作機械・農耕機械などに使われ、推進力に使われるアプリケーションです。今、市場が急速に拡大している製品であり、今後益々需要が高まることが想定されています。また、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する装置で、半分が電気、半分が機械であり、多物理の分野からなる特殊な製品でもあります。私の研究室では、数値最適化やAIなど、昨今流行の技術を活用し、新たなモータ構造を見出し、設計から実験まで一気通貫した研究に取組めることを特徴としております。オリジナルのモータを作って実験出来る経験は、理工学系の学生にとっては貴重な経験になると考えております。また、回転する製品なので、実験中に自分で考案した製品が回っている様子は、感慨深く迫力があります。就職活動でも大きくアピールできる経験になると思うので、是非先進モータシステム研究室に興味を持って頂き、前向きな姿勢で研究に取組んで欲しいと願っております。あと、学会発表では、国内外様々なところで開催され、私は大学時代に無料で(教員の研究費を使って)旅行に行くためのアルバイトみないなものと捉えていました笑。研究に対する捉え方は人それぞれで、動機は何であれ前向きな姿勢が一番重要と思っています。
最後になりますが、研究活動というのは自己研鑽と挑戦です。ただ、楽しくない、苦しい、と結果も付いてきません。常に全力である必要はなく、日々着実な進歩が重要です。積み重ねれば、どんな小さい進歩も大きな成果に繋がります。気を張り過ぎず、研究とプライベートを両立しながら、前向きな姿勢で研究に取組んで欲しいなと思います。

