「卒業生へ贈る言葉2021」
立命館大学機友会会長 池田 英一郎
ご卒業・ご修了おめでとうございます。
あわせて、機友会の学生会員から正会員への御入会おめでとうございます。機械システム系卒業生246名、修了生120名が機友会正会員の仲間入りをしました。
今年の皆様は、1年以上にわたるコロナという文字と言葉が来る日も来る日も飛び交う中、学校での学びも諸活動も大幅に制限を受け、日常生活も不自由な中、故郷にも帰省が難しい等の中でのご卒業ご苦労様でした。また、大災害が続いているかごとく、日々の状況の変化の中、健康・安全第一でのご対応いただきました機械系教職員の皆様はじめ、大学関係者、皆様のご努力にも敬意を表したいと考えております。大変な状況の中、ありがとうございました。
さて、昨年の贈る言葉は、ラグビーワールドカップでの日本代表の活躍の原動力についてお話しさせていただきました。いまとなれば、別世界の出来事のように思えてなりません。チャレンジする意志を確認する時にご活用ください(2020年3月に記事あり)。
今年は、皆さんが諸問題、諸課題を解決するための糸口を紹介します。それは”百聞は一見に如かず”。です。なんだ、知っていると全員が言われると思います。
まず自分でその場所にいき、先入観なしで、何がおこっているのかを知ることです。ここで手を抜くと、真の原因が明らかにならず、結果的に解決しないということになってしまいます。その場にいき、状況をみるということは基本中の基本です。手を抜かず、知ったかぶりをせず、積極的に現場に行きましょう。
20年ほど前、この続きがあると気づきました。”百見は一触に如かず”。です。異動した先の上司が、製造途中の半製品をなんと舌で舐めているではありませんか?、なななに・・・・・。体には悪い成分はないのですが、この製造プロセスの出来を把握する一番早い方法だとのこと。えええ・・・。みるだけではなく、触って初めてわかることもあります。なんでもバーチャル、リモート、テレワークのVRの時代ですが、安全を確保した上で関係者の合意を得て、出来るだけ、見て・触って・感じてください。やってみて初めてわかることもあります。このプロセスがさまざまな気づき、ヒントを与えてくれるでしょう。
その後、営業出身の上司にこの話をした際、「わかるよ。特にアジア圏ではその通りで間違いない(アジア圏以外の海外営業はしたことがない方ですが)。」というのです。よく聞くとその方は、”しょく”を ”食”と理解していたのでした。”百見は一食に如かず”。です。
当たり前のことですが、仕事をしているのは人です。何度もお会いすることも大事ですが、一緒に食事をすることは相手を理解する上で大変重要です。私自身、調達、製造、品質管理等で、アメリカ、中国、ヨーロッパ、旧ソ連へも行きましたし、来日される方との交流もございました。もちろん国内の方ともですが、常に、”朋有り、遠方より来たる、亦た楽しからずや。”という気持ちで接してきました。コロナ禍では難しいところもございますが、食バージョン も、皆さんいかがでしょうか?
新たな後半部、いいのが出来ましたら、機友会まで情報ください。是非、一食いたしましょう。
また、これからは機友会本部および支部を通じて、機械システム学系の先生方、諸先輩、現役学生とのつながりを大切にするとともに、大いに活用してください。いつの日か、皆さんとお会いできること楽しみにしております。