機友会ニュースデジタル版第138回 新任教員の紹介 磯﨑瑛宏 先生

 機友会の皆様、はじめまして、2023年4月に機械工学科に准教授として着任しました磯﨑瑛宏(いそざきあきひろ)です。立命館大学の教員の一員になれたこと、とても嬉しく思っております。

  私は神奈川県平塚市のサッカーチーム「湘南ベルマーレ」の本拠地のすぐ近くで育ち、高校まではサッカーに打ち込む日々を送っていました。高校卒業後は明治大学理工学部機械工学科へ進み、少しずつ勉強や研究の面白さに気づき始め、東京大学情報理工学系研究科知能機械情報学専攻修士課程へと進みました。そこでは、現在の研究につながるマイクロマシーン(MEMS)と出会い、研究に打ち込む毎日となりました。研究室の先輩学生や若手研究員・教員の方と毎日夕飯を食べに出かけて永遠と研究の話をしたことはとても楽しい経験でした。修士課程修了後はパナソニック株式会社に入社し、青色LEDの研究開発に携わりました。新入社員研修では、びわこ・くさつキャンパスのすぐそばにある工場で工場研修を1か月行っていました。約15年の時を経て立命館大学に勤務することになったことに不思議な縁を感じます。パナソニックでの日々はとても充実していて楽しかったのですが、より自由を求めて退社し、東京大学に戻って博士課程の研究を行いました。博士号取得後は東京大学理学部化学専攻に移ってポスドクをしていました。このような経験を経て現在に至るわけですが、自分の研究室を持って、自由に研究を進められるという環境にとてもワクワクしており、良い教育研究を進められるよう、努力していきたいと思っております。

  研究室名はバイオマイクロデバイス研究室(Biomicrodevices Laboratory)と決めました。バイオに応用可能な微細(マイクロ)なデバイスを作って、科学技術の発展に寄与したいと思っています。例えば細胞の大きさは約10マイクロメートルなので、マイクロマシーンの技術で作製するデバイスで細胞の操作や計測を行うことは「大きさ」という側面からとても理にかなっています。この分野の歴史は古いですが、それでもまだまだできない課題が残っています。機械工学に根差した知見をフル活用して、生物学の研究者らが不可能だと思っていたことを実現したり、工学的工夫によって生体物質計測におけるボトルネックを回避する手法を提案したり、様々な側面で新しいデバイスを創出していきたいと思っています。立命館大学は大きな大学ですし、ぜひとも学内で良い共同研究を進めていければという思いでいます。また、多くの良い学生にも恵まれていると聞いています。機械系の技術を持って、バイオの研究に携わるには、柔軟にものごとを捉えることや他分野の知識を貪欲に勉強する姿勢が不可欠です。学生の皆さんには、ぜひそのような姿勢を忘れずに新しい研究にチャレンジして欲しいと思っています。研究に興味を持った学生さんは1回生であっても研究室見学を歓迎しますのでご連絡ください。

  研究は常に自分の経験したことの無い領域に踏み込んでいくものだと思っています。学生の皆さんと一緒に日々新しいことにチャレンジし、一緒に充実した楽しい研究室を築いていきたいと思っています。よろしくお願いいたします。 
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