機友会ニュースデジタル版第139回②「2022年度機友会賞受賞者の方から受賞の感想いただきました」鷺坂 幸祐さん

*機友会賞とは、立命館大学理工学部機械工学科とロボティクス学科において優秀な成績を修められ、機友会賞に値するものと認められた学生に贈られる賞です。受賞者(各学科1名)には、賞状と副賞が贈られます。

 今回、機友会賞を受賞させていただきました鷺坂幸祐と申します。このような名誉ある賞をいただけたことを大変光栄に思います。そして、受賞することができたのは研究室で私に様々なアドバイスをしてくださった先生、先輩方、四年間ともに授業を受け勉学に励んできた友人、学校に通わせてくれた両親のおかげです。この場を借りてお礼申し上げます。
 
 受賞の感想としましては、受賞の際、名前を呼ばれた時に一番驚きを感じました。私が受賞できるとは予想していなかったことと、こんなにも素晴らしい賞をいただけることに、驚きを隠せませんでした。そして同時に、大学生活四年間、新型コロナウイルスの蔓延の時期を乗り越え、多くの授業を受け勉学に励んできたことや、卒業論文の研究に真剣に取り組み続けたことが、一つの目に見える結果として得ることができたため、これまで本当に頑張ってきてよかったと、嬉しい気持ちがあふれてきました。

 ここで、私が行っていた研究について紹介させていただきます。私は植村准教授のスマートロボティクス研究室で「人の運動能力拡張を目的とした足首関節バネ装具とバネの形状による力学特性の変化」というテーマで共同研究を行っていました。足首関節に取り付けることで走行能力や跳躍能力の運動能力を向上させる装具を作成しました。一般的に装具にはモーターや油圧などのアクチュエータを用いる例が多いのですが、制御が必要な点や大型化、重量化してしまう点、誤作動による身体への危険性が高いことがデメリットとして挙げられます。よって、アクチュエータを無動力であるバネに変えることで、これらのデメリットを解決しました。このばねの形状を改良することで、効率よく関節トルクをアシストするばねの形状を選定しました。そして、装具の運動能力向上を確かめるために走行実験と垂直飛びの実験を行い、どちらも運動能力の向上を確認できる結果を得られました。研究は同じ研究を行っている同期の友人や先輩がいなかったため、先が見えず、何をしていいかわからない状態で不安になることや、装具の製作に使用した器具の故障、装具の破損など多くのアクシデントがあり大変なこともたくさんありました。一年間、多くの先行研究を調べ、植村先生の助言を頼りにしながらなんとか研究を終えることができました。この研究を通して、比較実験、検証実験の考案や装具の設計の方法、そして継続力などの授業では学ぶことのできない実践的な力を身に付けることができました。

 大学生活四年間の中で、勉学、課外活動、バイト、研究などの経験は今後の人生においてかけがえのない宝であると思っています。今回の機友会受賞は、自分は四年間やりぬいたと、自信を持つことの背中を押してくれるものでした。今後もこの四年間と同様に、何事にも全力で真剣に取り組んでいきたいと思います。
よかったらシェアしてね!