機友会ニュースデジタル版第150回 王 忠奎 准教授と平井 慎一 教授「Team Ritsumeikan が ICRA 2024 「Food Topping Challenge」で第三位」

ロボティクス学科の王です。今年5月に国際会議ICRA 2024が15年ぶりに日本に開催され、登録した参加者が6000人越え、記録的な大会でした。学生の能力を鍛え、他の名門大学との交流を強化するために、昨年の国際会議RoboSoft 2023 Competitionに続き、今年も、ICRA2024の「Food Topping Challenge」競技に挑戦してきたので、その経緯を報告いたします。

参加したのはThe 2024 IEEE International Conference on Robotics and Automation (ICRA2024:https://2024.ieee-icra.org/)であります。本会議は2024年5月13日から17日に渡り、パシフィコ横浜で開催されました。ロボティクス学科の王研と平井研の学部4年生6人は、Team Ritsumeikanとして、「Food Topping Challenge」に出場しました。この競技は、食品工場を模倣した環境で、ロボットシステムを用いて食品を正確に盛り付けるというものです。

食品生産の自動化は急速に進んでいますが、トッピングのような繊細な作業や頻繁なメニュー変更への対応は依然として大きな課題です。そこで、「Food Topping Challenge」が提案されました。競技のタスクは、ロボットアームと自作のロボットハンドを使ってコンテナに入ったイクラとガリを取り、米飯が盛られた容器に盛り付けることで、イクラ丼の製作を完成させることでした。この米飯が盛られた器はコンベアベルトに乗せられ、搬送します。各チームはイクラ丼を10個作り、最後は完成までの使用時間、イクラ丼の重さの標準偏差、イクラ丼の見た目で総合的に評価し、順位をつけます。イクラ丼を競技テーマとして選んだ理由は「イクラ」の発音は国際会議「ICRA」と同じことであります。

私たちTeam Ritsumeikanは、学生が自ら設計したロボットハンドを使用し、URロボットアームと距離センサーを組み合わせて、イクラとガリを自動的にコンベアベルトで運ばれる器に盛り付ける仕組みを構築しました。ロボットアームのIOインターフェースを利用して、距離センサーの情報の読み込みとロボットハンドの制御を行いました。図1は競技現場の様子、図2は把持目標となるイクラとガリを示しています。

我々のチームは、王研究室と平井研究室からの6名の学部4年生の有田君、橋爪さん、Zafry Bin Adli君、FENG君、JIANG君、GONG君とチームリーダーを務めた王研の博士生1年生の薛君で構成されています。他の参加チームは、大阪大学、イギリスのケンブリッジ大学、筑波大学などの国内外の名門大学がありました。
結果として、Team Ritsumeikanは、第三位を獲得できました(図3)。図4は私達のチームが盛り付けた結果を示しています。最後は生徒と先生の集合写真を撮り、チーム全員にとって忘れられない思い出となりました(図5)。参加者全員の集合写真は図6であります。

今回の挑戦を通じて、定量的に形状の異なる小物体を把持することが非常に困難であることを認識しました。特に、ロボットハンドの汎用性やシステムの統合には多くの課題が残っていますが、今後もこれらの課題を解決するために改良を重ね、次回の競技に挑戦したいと考えています。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!