「機友会東海支部第五回総会を振り返って」
東海支部長 堀 美知郎
2018年10月7日(日)、名鉄ニューグランドホテル「扇の間」において、機友会東海支部第5回総会を開催しました。
機友会東海支部は、愛知県、静岡県、三重県、岐阜県の4県をカバーし1500名ものメンバーを抱える大きな支部です。東海地区は日本の工業生産高の3割、機械・自動車の生産高の4割を占めます。東海地区が元気であることは日本が元気であることです。その東海地区にあって立命館大学の機械系学科の卒業生の方々が活躍すること、すなわち、東海支部がエネルギッシュであることが、立命館大学の機械系学科に活気をフィードバックすることに繋がると認識しています。大学の評価のベースには、大学そのもの評価に加え、卒業生が活躍し、その卒業生と母校とが強い連携を持っているかどうかがあると考えますが、如何でしょうか?その意味では、機友会の役割の中にはメンバー間の結束もありますが、大学との連携も大きいと考えています。機友会東海支部長を拝命し、第3回総会と第4回総会は「メンバー間の結束」をテーマに総会を開催しました。そして、今回の第5回総会は「大学との連携」をテーマに掲げました。
その東海支部には、立命館大学から卒業生を迎え入れたい企業が多くあります。しかし、そうした企業の卒業生は「立命館大学とのパイプがない」と話します。そこで、東海支部第5回総会では、「立命館大学機械システム系所属学生の進路・就職状況について」を演題に、立命館大学キャリアセンター副部長の堤 治先生とBKCキャリアオフィス課長補佐の下西 香菜子氏をお招きし、ご講演を頂きました。今回の総会にはキャリアセンターとのコネクションを目的に出席頂きました卒業生が多くおられました。懇親会は、絶好のキャリアセンターとの名刺交換の場でもありました。当初の目的通り、第5回総会は「大学との連携」の1つの場になったと考えています。
話しは替わって、15年前にさかのぼります。金沢工業大学の夢考房を訪問しました。学生が自由に利用できる「ものづくりの場」です。広い解放感のある建物1つ全てが夢考房でした。大学の支援体制も充実していました。学生が夢考房を利用するのは、授業のない放課後、土曜、休日が中心です。そのため、夢考房は、年間300日、平日は21時まで、土曜・休日は17時まで開館していました。放課後になると夢考房は学生で一杯になっていました。まさにアクティブラーニングの場であり、四半世紀前からそれを実践してきたわけで、それを目の当たりにしたときは大きな衝撃でした。
話しは5年前に戻りますが、立命館大学理工学部BKC移転20周年記念事業として寄付事業が行われました。機友会東海支部の多くの方々には積極的に寄付に協力して頂きました。機械系学科としては、その寄付によって金沢工業大学の夢考房のような「ものづくりの場」の切っ掛けをつくることだったと認識しています。当時、機械系学科は上野明教授が中心になって動かれていました。最近、そのモノづくりの場が「AIOL(All In One Lab.)としてBKCイーストウイングで本格的に起動し出しています。第5回総会におきましては、「立命館大学AIOLについて」を演題に、理工学部機械工学科の上野教授にご講演を頂きました。まさに、卒業生の寄付を切っ掛けにハード面・ソフト面の「ものづくりの場」が整ってきたとのご講演でした。卒業生1人1人の寸志をまとめ、大志として母校にお届けすることも機友会の役割と認識しています。上野先生のご講演はその近況をご紹介頂いたものであり、第5回総会は「大学との連携」の1つの場になったと考えています。
第5回総会の10月7日(日)は、三連休真っ只中で行楽の家族サービスのなか、また、企業・学校・町内会における運動会や各種イベントで花火が鳴り響くなかでの開催でした。土曜日・日曜日は1年以上前から予約で埋まる名鉄ニューグランドホテルも10月7日だけは閑古鳥が鳴いていました。そんな中での開催になった第5回総会は、多くの卒業生から「欠席」のご連絡を頂きました。その反省に立って、次回の機友会東海支部の第6回総会に向けては、早々と2020年3月14日(土)16:00、名鉄ニューグランドホテルに予約を入れました。第5回総会時に行楽や運動会で疲れた卒業生が、第6回総会には日焼けした顔で戻ってきて頂きますことを祈念しています。