「立命館大学 卒業を 振り返って」 - ひととのつながり -
中井 光一
皆さんこんにちは。1989年(平成元年)機械科 大南・坂根研卒業の中井です。現在は島津製作所に勤務しており、材料試験機の開発業務に携っています。卒業当時はバブル時代で景気も良く就職に関しては学生にとって売り手市場の時代でした。島津製作所に入社してからは、AI(人工知能)の開発業務をしていました。日本ではNECの98シリーズのパソコンが、海外ではIBMのそれが全盛期でノートPCはNECとIBMの二極化の時代でした。余談ですが、就職したら自分で買いたかったものに、「車」「携帯電話」「PC」があげられるのを思い出します。バブルの崩壊とともに人工知能のブームが去っていき、現在の材料試験機の業務に配転となり現在に至っています。
材料試験機の顧客は幅広く、最先端の研究開発を行っている官庁・大学や民間の研究部署、および製品の出荷検査で強度試験をされる部署がお客様になります。官庁・大学では世の中にない評価装置で試行錯誤を繰り返しながら作り上げる楽しみ(達成感)があります。また民間の顧客では輸送機、鉄鋼、電気電子、医薬、食品などの幅広い分野で材料試験機が使われており、お客様との打合せから日々学ばせて頂いています。記憶に残ることは、20年ほど前のことだったと記憶していますが、当時の「入れ歯」ではレタスが噛み切れないとのことで、歯の先端のギザギザを模した冶具を設計し食べ物の食感を評価する装置として納めました。授業では学ぶことの出来ない新たな発見でした。日本の製造業で多くを占める自動車産業では燃費向上/安全性向上/快適性(静粛性)向上から種々の材料および部品評価が行われています。新エネルギーでは、燃料電池、リチウムイオン電池の評価用試験機でお手伝いをさせて頂いております。近年は欧州では電気自動車が、日本ではハイブリッド車が注目を高めていますが、どうなるかは楽しみです。私たちの身近なことで、縁の下ではありますが、生活向上に役に立っていることに喜びを感じています。
話しは変わって先日ドイツに出張に行った時のことを紹介します。4月のスツッツガルトでの展示会に参加したのですが、季節は春でアスパラガス料理を現地の人は楽しみます。日本では、一年中食べることが出来る食品が増えてきましたが、インダストリ4.0を掲げる先進国のドイツですが、太陽とアスパラガスが春になったらやってくる、と季節感をたっぷり楽しんでいます。スツッツガルト、ミュンヘン地域はドイツ車のメッカであり、皆さんも出張などで良く行かれる人も多いのではと思います。是非、春に行かれることがあればアスパラガスを楽しんできてください。
最後になりますが、今までもそうですが、一人で業務がこなせていることは無く、必ずグループや、関連部署との連携で仕事をしてきました。その中で、会社の同僚、同期との連携は大切と感じています。社外の人たちとのつながりも大切です。立命館大学での同級生と定期的に合うようにしています(幹事の人には感謝しています)。勤務地がばらばらになっていて簡単には会うことが出来ませんが、今どきのLINEを活用して情報発信して集まっています。機友会が皆様にとって、有意義なコミュニケーションの場、情報共有の場となるように活かして行きたいと思っています。