理工学研究科研究プレゼンテーション大会で、「優秀賞」を受賞された大宅 史恭さんから、受賞の感想いただきました。
「理工学研究科研究プレゼンテーション大会入賞の感想」
理工学研究科機械システム専攻マイクロ機械コース修士1回生
大宅 史恭
こんにちは。理工学研究科機械システム専攻マイクロ機械コース修士一回生の大宅史恭と申します。この度は、理工学部設立80周年記念企画の一つである研究プレゼンテーション大会において、優秀賞の受賞者に選んでいただき誠にありがとうございます。このような賞を頂くことができたのは日々手厚いご指導をしてくださった所属研究室の小西聡教授、授業などでわかりやすく指導してくださった機械工学科の先生方、このような魅力的な場を企画してくださった関係者の皆様、そして研究活動を共にしている所属研究室の皆様のおかげです。この場を借りて心より感謝申し上げます。また、80周年を迎えられた本学理工学部、理工学研究科のさらなる発展を心より願っております。
私は現在、創薬分野への応用を目指し、薬剤評価のための生体管を模したマイクロデバイスに関する研究を行っています。本デバイスは、平面時において細胞培養を行い、培養後に人工筋肉により円管形態に変形可能といった特徴を有しています。そのため、灌流系と接続し円管内に薬液を流し、生体内の流体環境を再現した3次元薬剤評価が可能となります。本研究は本学薬学部と共同で行っており、異なる専門分野の方々と意見を交換しながら様々な知識を吸収し、日々研究に励んでいます。
幸運にも私は、6月の国際学会で英語による口頭発表の機会を頂きました。もとより英語は得意でしたが初めての学会で緊張もあり、本番ではスラスラと英語を話すことや発表時間内に発表を終えることに精一杯でした。他の発表者の魅力的なプレゼンと自分の発表との違いは、相手に伝えようとする姿勢にあると痛感しました。原稿を見ずに発表内容を英語でスラスラ話せる、そこに照準を定めるのではなく、相手に理解してもらう、相手を楽しませるように心がける、発表者としてそうした点をもっと意識すべきだと感じました。
その思いを晴らす舞台が、9月に学内で行われた研究プレゼンテーション大会でした。専門性の異なる院生や教員に対し自身の研究を英語で発表する。理工学研究科という枠での開催。最優秀賞1名。自分にとってはいい再チャレンジの機会だと感じ、最優秀賞を目指そう、そう思い参加を決意しました。本番では前回の経験を活かしたプレゼンをし、発表後には自分ではやりきった気持ちでした。しかし、自分に与えられた結果は最優秀賞に次ぐ優秀賞でした。他者の発表を聞くことができなかったので、最優秀賞の方がどのようなプレゼンをされていたのかはわかりません。しかし、まだまだ自分は何かが足りない、欠けている、そう言われているような気持ちでした。参加しただけでもすごい、優秀賞でもすごい、そのような声も頂きました。参加者全員が表彰されるものではなかったので、優秀賞を頂けただけでも大変ありがたい気持ちです。でも自分は全然満足していません。悔しさしかないです。上には上がたくさんいます。改めてそう思いました。優秀賞止まりのこの悔しさを、次の舞台で、立命館という枠を超えた舞台で、そして将来もっと大きな舞台で絶対に発揮しようと思います。
図1 生体管を模したマイクロデバイス
図2 頂いた表彰状